Prebid効果をこれまでになく発揮できる理由
注:この投稿は、Rubicon Projectのウェブサイトに掲載されていたものです。
プログラマティック広告業界では、簡素化と管理は相反するものと考えられています。クローズド・システムは、利用しやすいが管理が制限されてしまいます。一方のオープン・システムは、利用はしづらいですが機能は柔軟に対応できます。
私たちは双方の利点を活用する方法があり、ヘッダーはその第一歩になると考えています。
実際のところヘッダービディングはクローズド・システムをよりよく管理できるよう設計されています。その結果、パブリッシャーの売上は向上し、バイヤーは広告在庫へアクセスしやすくなりましたが、運用は煩雑化してしまいました。
ここから業界内でオープンソース化の動きが生まれ始めました。Prebidはヘッダービディングに透明性と柔軟性、そしてコミュニティ主導型のイノベーションをもたらしました。私たちがPrebid.orgを共同設立してから2年間で、この技術は世界中に広がる何千ものパブリッシャーとバイヤーが信頼する独自のスタンダードとなりました。
もちろん、Prebidにも限界はあります。全てのオープンソース技術がそうであるように、その展開、設定、コードの最適化にはパブリッシャーによる技術リソースへの高額投資が必要となります。そして、トラブルシューティングや実用的なレポートの抽出などといった基本作業はエンジニアに頼るしかありません。これではパブリッシャーの成長を妨げかねません。
ルビコン・プロジェクト Demand Managerの発表
こうした課題に取り組み、真の意味でPrebidを普及させるべくルビコン・プロジェクトは、Prebid-as-a-ServiceのソリューションとなるDemand Managerを開発しました。私たちは技術負荷を減らすことで、パブリッシャーにリアルタイムなUIと分析を提供します。これにより自社の技術リソースを割くことがなくなるため、パブリッシャーのマネタイズ担当は収益化を実現するための情報に基づいた素早い意思決定に集中することができます。そしてDemand Managerのクライアントは、Prebidとイールド・マネージメント・エキスパートによる24時間サポートが受けられます。現在は、大手パブリッシャー向けにプライベート・ベータ版としてサービスを開始しています。

Demand Managerの主な機能:
I.オープンソース・コア
Demand Managerは、ヘッダービディング向けオープンソース・スタンダードのPrebid上に構築され、Prebid.js、Prebid Server、Prebid SDKが含まれます。prebid.orgの共同創設者であるルビコン・プロジェクトは、Prebidの価値を高めるツールを提供する業界唯一のプロバイダーです。
II. 付加価値ツール
Prebidはパワフル且つ実用的なツールです。Demand Managerにより、例えば、可視性や管理を最大化するUI等の構成を可能にし、Prebid上でユーザーが利用しやすく付加価値の高いツールを積み上げていきます。
III. 統合マーケットプレース
Demand Managerは、ルビコン・プロジェクトのあらゆる在庫タイプに対応し、オープンかつ統合されたマーケットプレイス内で運用されます。Demand Managerのクライアントは、ブランドセーフなプライベート・マーケットプレイス(PMP)にアクセス可能で、広告品質を継続的に保つことができます。Demand ManagerはPrebid上に構築されるため、パブリッシャーは他のPrebidのデマンドソースとも連携可能です。
IV. 優れたサービス
Demand Managerは、人と製品の持つ力を繋ぎます。コードを実装・ホストすることで、パブリッシャーに優れたサービスのほか、反応の早いエンド・ツー・エンドで有効なカスタマーサポートを提供します。
Prebidサーバーへの架け橋
私たちはPrebidの力を信じています。そして、私たちはその可能性の入口に立ったばかりです。Prebidサーバーは、ヘッダービディングをクライアントサイドのPrebidと同レベルの透明性と柔軟性を提供し、真に拡張性のあるシステムへと変貌させます。そして、パブリッシャーとバイヤー双方にとって遥かに向上した効率性を実現します。
Prebidサーバーは、あらゆる広告フォーマットに一元的なサポートを提供し、大手のパブリッシャーが収益化戦略の新たな基礎とするプログラマティックギャランティード(保証型のプログラマティック取引、PG)に対して一連の先進機能を実現します。Prebidサーバー導入の障壁を解消するとともに、Demand Managerはパブリッシャーをブラウザ不要の未来へと導き、管理・簡素化に加え、更なるスピードとパフォーマンスを積み上げていきます。
ヘッダーはほんのスタート地点
Googleが3月にファーストプライスオークションへの移行を発表した際、ヘッダービディング、強いてはPrebidが終わりに向かうという声が聞かれました。
そんなことはありません。クローズド・システムとオープン・システムは共存可能です(そして現に共存しています)。
事実、Prebidは今まで以上に重要なものへと進化しています。そして、Prebidはそれぞれの将来に向けて真剣に取り組むパブリッシャーとバイヤーのコミュニティの中で運用されています。両者は簡素化と引き換えに、管理を手放す必要のない世界を思い描いています。Demand Managerによってルビコン・プロジェクトが目指すのは、皆様と共に業界をその先の未来へと押し進める一翼を担うことです。
Demand ManagerやPrebid.orgへのサポート情報は、contact@magnite.comへお問い合わせください。