Alice Lin
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Ad Week Asiaイベントレポート:日本におけるコネクテッドTVの未来の構築

日本では、従来のテレビが依然として主流ですが、OTTの展望は明るく、ストリーミングの選択肢としてコネクテッドTV(CTV) を受け入れる視聴者はますます増えています。5月31日に東京で開催されたAdWeek Asia 2022では、弊社マグナイトと共にバイサイドとセルサイドのプロフェッショナルなメンバーが集まり、日本におけるCTVの現状と将来について議論しました。

日本におけるCTVとOTTの成長 

日本におけるOTTとCTVの普及は、アメリカなどと比較して後進的であるといえます。しかし、楽天や東芝といった大手企業がCTV向けのコンテンツ開発でパートナーシップを強化し、さらに東京オリンピックに向けて多くの家庭が既存のテレビをアップグレードするなど、日本におけるOTTとCTVの利用は現在増加傾向にあります。

グループエム北東アジア代表のマイケル・ビークロフト氏は、CTVは両者の長所を兼ね備えていると言います。「(CTVでは)長編のコンテンツから得られるメリットと共に、見たいときに見ることができる、というオプションがあります。すなわち、 ’ゴールデンタイム・オール・ザ・タイム’ に近いものになると思います」。

CTVとOTTは、従来のテレビの良さと、コンテンツを流すデバイスを選べる利便性を提供するだけでなく、デバイス選択の自由があるということは、広告の視聴者を惹きつけるということでもあるのです。

ビークロフト氏は、「映画館を除けば、ブランドを伝えるのにこれほど魅力的な瞬間は他にないだろう」と強調しています。OTTやCTVではフルファネルのさまざまな領域にタッチできるのです。

広告主におけるOTT/CTVの普及に向けた取り組み

日本におけるOTT/CTVの状況を踏まえ、広告主はOTTとCTVの将来についてどのように考えているのでしょうか。

サッポロビールの堀内氏は、CTVというフォーマットが広告主にもたらすメリットについて言及します。「我々としてCTVに期待しているところは、マーケティング活動でも活用しているテレビCMと同じ ’モメント’ でコミュニケーションを取れる、というところ。また、デジタルならではのターゲティングや、計測ができる点に期待している。」 

CTVは、従来のテレビ広告とデジタル広告のハイブリッドな選択肢として、広告主とクライアントの両方にとってスイートスポットになります。堀内氏はまた、「デバイスとしてのCTVの成長も日々感じている。生活者とのコミュニケーションにとって欠かせないものになる、というデータもあり興味深い。ただ、評価方法については従来のマスメディア寄りになるか、デジタルメディアになるのかという判断がしきれていない部分があり、これからも分析等を続けていく」と語った。

PORTOの吉田氏は、DSP事業者としてCTVに期待してほしいポイントを明かした。「CTVの環境や、そこで流れる有益コンテンツをしっかり分析しつつ、評価していただくこと。それが大事なポイントになってくる。」CTVが広告主のマーケティング活動にもたらす影響などに、吉田氏はこうも話した。

「ブランド様にとって、マーケティングゴールがしっかりある中で、特定のポイントでのCTVの使用方法や、結果の指標をしっかり分析し、DSPから共有することが大事だと、我々としては考えている。」

CTVの将来

バイサイドとセルサイドのプロフェッショナルの皆様が、日本のCTV事情への期待を明かしました。広告主にとっては、広告の測定に可用性と正確さが必要であるという点で一致した。

セルサイドのゲストとして参加したTBSの寺田氏は、TBSのCTVへの取り組みについて、「TBSの取り組みとして、海外のパブリッシャー向けに独占コンテンツの制作を行ったり、従来の放送局が作ってきた”TV向けのコンテンツ”を海外の方に配信し広めるといった努力をしている。」と話した。また、広告主に対して、CTV広告をフォーマットとして取り入れることを推奨していることについては、「広告を出稿して頂くことに価値を感じてもらわなければいけないので、他のデジタルメディアで当然のように計測できているクリック、コンバージョン、サーチリフト、ブランドリフトといった指標について、私たちも同じ土俵で計測できるということを目指すべきである。」と語った。

また、DAZNの平田氏は、同社のストリーミングプラットフォームにおけるCTV広告のユニークな位置づけに言及した。「日本ではライブストリーミングコンテンツでのProgrammatic買付での広告提供は未だだが、ヨーロッパなどでは一部開始している。日本でも近い将来提供を検討している。弊社ではJリーグやプロ野球など、コンテンツがはっきりしているメディアなので、コンテンツによってのファンの動き、ファンのエンゲージメントというものがすごく重要だなと感じる。」(平田氏)「つまり、年齢や性別といった属性に関係なく、同じ興味を持つ人たちが集まっている。このため、特定のタイプの視聴者を獲得することができ、コンテンツによってどの広告主様の広告を配置できるか、ということを考えることができる」。

マグナイトジャパン代表の原田は、セッションの最後に、日本におけるCTVの状況について次のように述べた。

「CTVのランドスケープは、視聴者が視聴環境をコントロールすることで、従来のテレビ体験とは変わってくる。従来のテレビより、ユーザーが自らコンテンツやデバイスを選んでいく世界となる。特にCTVはテレビと同じ画面で見れ、広告を体験できるというところで、その体験がすごく重要なものになると、我々は感じている。また、プログラマティックでターゲティングやレポーティングもよりできるようにはなってくるはずなので、この分野もすごく期待している。」